創作着想辞典
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ティティウス=ボーデの法則

太陽系の各惑星の,太陽までの距離(軌道長半径)の比が単純な数式で表せるという法則.
 太陽から地球までの平均距離を基準に,
(惑星の太陽までの平均距離)÷(地球の太陽までの平均距離)
=0.4+0.3×2^n
 で表すことが可能.
 ヨハン・ダニエル・ティティウスがこの法則を発見した1766年当時,太陽系の惑星は水星,金星,地球,火星,木星,土星の6つしか知られていなかった.これらの惑星の場合,水星はn=-∞,金星はn=0,地球はn=1,火星はn=2,木星はn=4,土星はn=5となる.
 その後,1772年にヨハン・ボーデが再発見し,知名度が上がった.更に1781年にウィリアム・ハーシェルが発見した天王星の軌道がn=6に合致していたため強い注目を浴び,何も見つかっていなかったn=3の位置に未知の天体があるのではないかと演繹的に探索を行った結果,小惑星ケレスが発見された.
 しかし,その後はn=7に合致する天体は見つからず,海王星(と冥王星)を含めた上で簡潔に表せる数式は作られなかった.他の恒星系を観測可能になった現在,この法則の普遍性は低く,太陽系で成り立つのは偶然そうなったと考えるのが妥当という結論となっている.

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