クランベリー型形態素
ある単語において,構成要素ではあるが分割した際に独立した意味を持たない形態素のこと.
クランベリー cranberry はベリー berry の一種であるため,ストロベリー strawberry やブルーベリー blueberry などと同列に考えるとその単語は cran + berry と分割することが適切である.しかし,cran は単語としての意味は持たず,同様の形態素(この場合,cranを構成要素の一つとする別の単語例のこと)は他にない.
他に「ビー玉」の「ビー」(飴玉や雪玉などとの比較),「シラミ」や「ヘミ(現代のヘビ)」の語源に共通する「mi」(虫のニュアンスを持つ)が挙げられる.
誤解されやすいが,語源との関係は敢えて無視し,独立している単語として扱った場合の概念であり,cranberry の cran の語源が鶴 crane であることやビー玉のビーの語源がビードロであることは関係がない.また,ニシンを測るときの単位 cran やアルファベットのビーという単語が存在することともまた関係がない.しかし語源を無視するとしながらも「エアコンやパソコンに対するリモコンのリモ」のようなものは一般にクランベリー型形態素として扱わないように,”同列の単語”の範囲も曖昧である.そのため,正確な定義はなくバズワードに近い.
シネクドキの一種.