創作着想辞典
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協和語

満州国で成立初期に用いられていたピジン言語.日清戦争後あたりから日本人と中国人の交流の中で生まれたとされ,日本語と中国語(普通話)が混ざり合う形で形成された.ただし,満州国の公用語などでは無く,また「協和語」の呼称も日本が中国から撤退して死語となってから生じたものである.その他,満州国以外の地域・時代に生じた日本・中国交流に伴うピジン言語も括られることがあり,明確な定義はない.
満州国のスローガンであった「五族協和」から協和語と呼ばれる.例として「今天(jīn tiān)メシメシ没有(méi yǒu)カ?」(今日のご飯はないのですか?),「メシメシナイアルヨ」(ご飯はありません)のように用いられた.特徴として名詞は畳語になることが多いことや語尾を「アル」で終えることが多いことが挙げられる.
先述の通り「アルヨ」や「ヨロシ」(お願いのニュアンス)などが多用され,これが日本の創作物における「中国人の日本語」の役割語として用いられてきたルーツの一つとされている.ただし,中国人以外も用いていた横浜ダイアレクトや,現代の中国人が日本語を学習した際に生じる文法誤りパターンなど参照元は一様ではない.

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