創作着想辞典
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ストックホルム症候群

誘拐や監禁などの犯罪に巻き込まれた被害者が,犯人に対して好意的な感情を抱く心理的な障害.
 1973年にストックホルムで発生したノルマルム広場強盗事件において,銀行内に立てこもった犯人によって監禁状態にあった人質たちが次第に犯人側に好意的であり,警察側に敵対的な思想・行動を強化していったことが話題になった.人質解放後の警察による聞き取り調査の結果,事件解決後も人質は警察に対し非協力的な行動を取り,犯人をかばうような証言を数多くしたとされる.
 当初はスウェーデン国内において「ノルマルム広場症候群 (瑞語: Norrmalmstorgssyndromet )」と提唱されたが,海外メディアが「ストックホルム症候群」を頻用した結果,こちらが定着した.
 なお,臨床の場においては心的外傷後ストレス障害 PTSD として扱われるため,事件発生中の被害者の心理的変化自体を指さない場合もある.また,FBIの『FBI Law Enforcement Bulletin』(1999)によると,ストックホルム症候群と見做される根拠が存在するパターンは1200件を超える人質事件の8%に満たない.

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