創作着想辞典
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リンガ・フランカ

母語の異なる集団間のやりとりにおいて用いられる語.イタリア語で「フランクの言葉」という意味.日本では「共通語」という訳が当てられることが多いが,「通商語」や「補助言語」の方が語義的には適切と思われる.
歴史的に数多くの言語やそれらの混成語がリンガ・フランカとして用いられてきた.原義的には地中海東部の沿岸地域で貿易などの通商で使用された言葉を指し,その時には現地の言葉であるアラビア語と航行である海洋都市国家の使用するギリシャ語やロマンス諸語などが混じり合ったピジン言語及びクレオール語を指す.
現代においては英語が最も国際的に用いられており,母語話者が3億8000万人と推定されているのに対し第二言語や外国語として英語を用いる人口は11億人強と圧倒的に多い.つまり,日常生活でのコミュニケーション以外のために英語を用いている人間の数が,日常生活でも英語を用いる人間の3倍近くいるということになる.世界で話者が2番目に多い言語は中国語(普通話,北京語)と推測されているが,先の英語と同様に比較すると母語話者が9億2000万人に対して第二言語や外国語として用いる人口は2億弱であるとされている.

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