創作着想辞典
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ソルレソル

1817年,フランスの音楽家 ジャン・フランソワ・シュドル Jean-François Sudre によって考案された人工言語.音を用いて意思疎通を行うのが特徴.
ソルレソルにおいて基準となるのがドレミファソラシの7音であり,それらに対応する7色,7つの図形,数字の1〜7,7つのジェスチャーでも代用することができる.ソルレソル自体が「ソ sol」「レ re」「ソ sol」という三音で表されている.
ソルレソルは元の母語によらないア・プリオリな補助言語を目標として創出された.つまり,一般的な「言語」に用いられる発声器官は文化の中で育つ間に培われる(ア・ポステリオリ)ものであり,同様に発声器官を用いた人工言語ではそれぞれの文化的背景によって発音に差が生じてしまう.しかし音階を元にしたソルレソルでは生まれ持った(ア・プリオリ)聴覚だけを用いるためそのような文化的な背景に縛られない.
非常に簡便な上,習得すれば直ちに他者と意思疎通できる.反面,補助言語を目的としたことから複雑な意思疎通には不向きであり,その後創出されたエスペラントなどに人工言語としての立場を譲ることになった.
7音高のみで完結し,それらに対応したジェスチャーや記号で情報を過不足なく伝えることが可能であるため,健常者と聾唖者,盲者とが滞りなく会話することが可能である.
『未知との遭遇』(1977)にて,宇宙人との交信のために人類がシンセサイザーを用いて音と光で発信するシーンがある.作中では明確にはされないが,5音・5色で構成された"単語"で会話を行っている.

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