創作着想辞典
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ヘイフリック限界

生物の細胞が分裂できる限界の数,また時間のこと.
 生物の細胞には核が存在し,内部の核酸が複製されることで複数の細胞へ分裂する.この時に核酸の両末端に配置されている領域は数塩基分が複製できないため,分裂のたびに核酸が短くなる.そのため核酸末端にはテロメアという損なわれても支障をきたさない領域が一定量用意されており,このテロメアが全て失われる時がヘイフリック限界である.
 生物種や一部の細胞によってはこのテロメアを延長することができるためヘイフリック限界が存在しない場合もある.ヒトでは幹細胞や生殖細胞,がん細胞にテロメラーゼと呼ばれる合成酵素が存在するため,ヘイフリック限界が無いか非常に長い.特にがん細胞はテロメラーゼ量が多く,分裂を繰り返すことで実質寿命が無い.

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